災害ケースマネジメント研修in宮城

災害ケースマネジメント研修in宮城

1.研修テーマ:災害関連死を防ぐ「災害ケースマネジメント」を学ぶ
大規模な地震災害、豪雨災害などに見舞われた際、現行の災害対応法制下では、主に住家被害に応じた罹災証明書を前提とした支援策が講じられている。 しかしながら、被災者一人ひとりが抱える課題や直面する状況は、住家被害のみならず、平時の生活課題の災害による顕在化も含め、複雑かつ多様であり、こうした課題が複合化する場合も多い。 このため、従来型の申請主義に基づく支援の考え方では、支援の網から漏れ、あるいは支援の狭間に陥った被災者を取り残し、結果として個々の生活再建、ひいては地域全体の復興に支障を来すおそれがある。
こうした実情を踏まえ、現在、被災者支援の新たな手法として、一人ひとりの状況に応じた支援を実施する 「災害ケースマネジメント」が主流になりつつあるが、この手法の最大の目的は、生活再建に見通しが立たないことで、災害関連死、特に災害関連自死に至る被災者をなくすことである。 我が国では、東日本大震災からの自立・生活再建支援のため、仙台市においてこの手法が初めて本格的に導入され、以降は大規模災害発生時の被災者支援手法として全国各地で実践されるとともに、自治体の地域防災計画にその位置付けが明記される等、徐々にこの手法は広がりを見せている。
NPO法人ワンファミリー仙台では、令和2年から休眠預金等活用事業により、東日本大震災の支援経験をベースに「災害ケースマネジメント」のノウハウ移転研修を四国・九州で開催するとともに、令和5年秋田の豪雨災害や令和6年元日の能登半島地震の被災者支援のため、現地での活動を実践してきた。
しかしながら、震災から13年が経過し、被災者を取り巻く地域の実情は変化するとともに、熊本地震、西日本豪雨災害、能登半島地震と度重なる災害を通じ、求められる支援の在り方も変化している。
こうした中、改めて原点である宮城県において、最新の知見と実践から災害ケースマネジメントを学び、被災者支援体制の強化を図り、災害発生時における災害関連死を防ぐことを目的に、本研修会を開催する。

2.内容・講師等
講義1 「災害ケースマネジメントとは何か?災害関連死を防ぐことができるのか?」
     講師:日本弁護士連合会災害復興支援委員会前委員長・弁護士 津久井進氏

講師プロフィール:弁護士。1969年生。兵庫県弁護士会元会長、近畿災害対策まちづくり支援機構事務局次長、一人ひとりが大事にされる災害復興法をつくる会共同代表、兵庫県震災復興研究センター共同代表、関西学院大学災害復興制度研究所研究員、公益財団法人こども財団理事長ほか。著書に『大災害と法』(岩波新書)、『Q&A被災者生活再建支援法』(商事法務)、『災害ケースマネジメント◎ガイドブック』(合同出版)、共著に『「災害救助法」徹底活用』(クリエイツかもがわ)、『災害対応ハンドブック』(法律文化社)ほか多数。

講義2 「災害時の法律・制度について学ぶ~現行制度を学ぶとともにイタリアの取り組みを学ぶ~」
     講師:宮城県災害復興支援士業連絡会会長・弁護士 宇都彰浩氏

講師プロフィール:弁護士。平成15年司法試験合格、阪神・淡路大震災から10年目に、神戸での司法修習を機に災害復興に興味を持ち、平成17年10月、仙台弁護士会に入会し、仙台弁護士会災害復興支援特別委員会に所属。現在、日本弁護士連合会災害復興支援委員会(元副委員長)、宮城県災害復興支援士業連絡会(会長)、全国災害復興支援士業連絡会(理事長)、一般社団法人パーソナルサポートセンター理事ほか。

講義3 「被災者生活再建カードワークショップ~大規模災害があったときの生活再建を学ぶ~」
     講師:日本弁護士連合会災害復興支援委員会副委員長・弁護士 永野海氏

講師プロフィール:弁護士/防災士 静岡市教育委員会学校防災アドバイザー。
東日本大震災以降、各被災地での被災者支援活動や支援者・市民への被災後の生活再建に備える研修活動に従事。 防災では、「津波避難すごろく」の開発を含む津波防災を中心とした各地での講演活動、各学校での防災授業などに取り組む。主な執筆「みんなの津波避難22のルール 3つのSで生き残れ!」(合同出版)、「防災・減災の法務」(有斐閣)、「子どもたちの命と生きる 大川小学校津波事故を見つめて」(信山社)など。運営する被災者情報サイト「ひさぽ」(被災者支援情報さぽーとぺーじ)からは、被災者向け支援情報ツールが自由にダウンロードできる。

3.主催
主催: NPO法人ワンファミリー仙台、宮城県

4.本研修の対象者
自治体職員、社会福祉協議会職員、NPO等の民間団体、生活困窮者自立相談窓口支援員、
建築・施工関連業者、不動産事業者、災害ケースマネジメントに関心のある方々

5.開催日時・参加費
令和6年11月29日(金) 9時45分~16時00分 参加費無料 (9時30分開場)

6.開催会場・定員
宮城自治労会館3階大ホール(宮城県仙台市青葉区二日町7-23) 定員:約100名

7.申し込み締切日
令和6年11月22日(金) 詳細は「9.申し込み用紙」をご覧ください。 (定員に達した時、お断りする場合がございます。)

8.個人情報取り扱い
参加に関する個人情報は適切に取り扱い、ご本人の同意なく第三者へ提供または開示いたしません。
当法人に関するセミナーや催し等に関する情報提供等に活用させていただく場合がございます。

9.申し込み用紙・お問い合わせ先
■下記のGoogleフォームに必要事項を入力して送信するか、QRコードからお申込みください。     
https://forms.gle/KTKqi5rrXaTGSNjt8

研修 事務局(担当:高崎・茅野) NPO法人ワンファミリー仙台 総務課内
問合せ電話:022-398-9854(音声案内に沿って3番)
共催者(県)連絡先:復興・危機管理部復興支援・伝承課(022―211―3433)
保健福祉部社会福祉課(022―211―2519) 保健福祉部精神保健推進室(022―211―2518)
土木部住宅課 (022―211―3256)

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